地域新聞辻堂タイムズ
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風や物語
BLOWIN’ IN THE WIND 答えは友よ、風に吹かれている by Bob Dylan
『カフェ・ル・モンド〜風やまで・・・』
  カフェ・ル・モンド

“亡き福田進氏に捧ぐ”

昔ながらの商店が立ち並ぶ浜竹の一角に、誰もが一度はのぞきたくなる南仏風店構えのレストランバー『風や』がある。
『風や』は今から38年前、1970年に『カフェ・ル・モンド』としてオープンした。この店には一人の男のロマンを物語る逸話がある。

福田進20歳。野球少年だった彼が高校を中退してのめりこんだ『サーフィン』。
当時はサーファーが日本で100人ぐらいいた時代、ユーミンの歌にも登場するサーフショップ『ゴッデス』の鈴木オーナーが作ったサーフィンクラブに所属。
波乗りを楽しみながらも調理学校に通い、夜はパシフィックホテル『マーブル』でバーテンダーのバイトという多忙な毎日を送っていた。
そんな彼に大きな転機が訪れた。
当時デザイン研究所でグラフィックデザインを学んでいた姉の貴美恵さん。これからのことを模索していた時、進さんの『軽食バー経営』の計画に意気投合した。

居酒屋風飲食店などない時代に新しいスタイルの店の話はとんとん拍子に進み『カフェ・ル・モンド』として開店。
ル・モンドという店名は、フランスの『ル・モンド紙』を参考にした。内外装デザインは貴美恵さんが担当。軽食メニューは進さんのアイデアがウケて評判となる。

福田姉弟(きょうだい)の夢は形となり、口コミで来店客は増えていった。

開店して、人気カメラマン篠山紀信さんが店の前を通りがかり、写真を撮りたいと言ってきた。
どうやら山吹色の外装が偉く気に入ったらしい。プライベートでも2人に風は吹いていた。

日本のサーフィン第一人者のドジ井坂さんの発行する『サーフィン新聞』でイラストとデザインを任される貴美恵さん。
まさに時代の波に乗った2人のそれから・・・・


「答えは友よ・・・・風に吹かれている。」 (続く)

 
2008年6月号地域新聞辻堂タイムズ掲載記事