毎月、様々な方が登場します今月号のトークは…

辻堂リレートーク 第7回


井崎弘子さん

株式会社イコー保安サービス代表取締役
(元町在住)




 辻堂地下トンネル付近に真っ白なガラス張りのビル。警備会社事務所ということに驚く。「建物の前を通るだけでも元気が出るような、そんな事務所にしたかったんです」と井崎さん。

 5歳まで九州で暮らした後、一家で川崎へと移り住み、16歳で地元電気メーカーへ就職、18歳で警備会社の保安員へと転職した。元々正義感の強かったこともあり、最初は苦労こそしたものの、次第にこの仕事の奥深さを実感し、昭和58年24歳の時に会社を設立。「警備の仕事を通じて様々な人間模様を見てきた。この感動ある仕事を一生やっていこうと思いました」。

 当初は3人からスタートした会社は、現在約500人の従業員迄に成長。神奈川をはじめ静岡・東京・埼玉・千葉・群馬のエリアで、万引きGメン(保安員)、設備警備、交通誘導、清掃、調査などの仕事にあたっている。20代前半での起業、しかも当時はこの業界で女性は珍しく、その中での社長業は戸惑う事も多かったという。しかし、「気を使わない部分で気を使いました。例えば年上の従業員に指示はビシっと出しても敬語で話すようにしたり…年長者を敬うのは当然ですから」こういった謙虚さや礼節を重んじる気風は、そのまま社風にもなっており、従業員の方の丁寧な応対からもそれが伝わってくる。毎朝の朝礼などを通じて「人に絶対に不愉快な思いを与えないように」「熱い思い、温かい心を忘れないように」といつも話しているそうだ。家族的な会社を作りたかったという希望が反映された社員教育で、社内はアットホームで活気に溢れた明るい雰囲気だ。井崎さんと従業員の方を見ていると、社長と社員というよりは親方とお弟子さんのような、甘えこそないが強い絆で結ばれた関係が伺える。

 「私は辻堂が好き。日本一好きな土地です。素朴で飾らないけど明るい。本物の湘南を感じます」。会社の事務所は絶対に辻堂に!と当初から決めていた。今後は会社としての仕事とは別に、地域に根ざしたボランティア活動も考えている。最近の小学生を狙った犯罪には特に心を痛めており、「リタイアした高齢者の方などと協力し地域の防犯パトロールができないか…私達が仕事を通じて培ってきたプロのノウハウをお伝えする事で役に立てるはず。パトロールが当たり前の光景になって安全への意識が習慣化することで、もっと住みやすい街になればと思っています。」と話す笑顔には、仕事への愛情・辻堂への愛情が感じられた。


☆井崎さんの著書

『お客さん、お会計すんでませんよね?万引きGメン事件簿』
(著)井崎弘子&仲間たち   
新風舎/1300円+税

会社の沿革、様々な万引きの手口の実例、現場で従業員が出会った人と出来事を通じて、保安員の仕事の厳しさや魅力が伝わってきます

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辻堂タイムズ2006年1月号辻堂リレートーク掲載記事