湘南みちくさクラブ


《かつて辻堂海岸の風物詩/ハマボウフウの復活物語》

 ハマボウフウはセリ科の多年草でかつては全国の海岸に沢山自生していたが、戦後の宅地開発や道路の整備がなされ、全国的にも絶滅の危機となっている貴重な植物である。ハマボウフウは香りがよく、葉は刺身のツマや天婦羅などの日本料理に使われ根は漢方薬に使われる。湘南みちくさクラブでは、かつての豊かな浜辺の植生を復活させようと、96年からハマボウフウの育成栽培を始めた。

 「郷土の資料を調べてみると、古くは嘉永3年藤沢遊行通りの和菓子の老舗豊島屋本舗がハマボウフウを使ったお菓子(浜防風)を誕生させ、参勤交代の大名はこぞって国元への土産にしたそうです。また、明治小学校の資料に昔は遠足に辻堂海岸まで、遠足に来て凧上げとボウフウ狩りを楽しんだという記述がみられます」と下沢壮次さん。

 会のハマボウフウの復活への道程は、容易なものではなかったが、神奈川県なぎさ事務所や、県農業総合研究所等の協力も得て、試行錯誤の結果、ようやく昨年は千株程の芽が出て、60株を6月に辻堂海岸へ移植出来た。6年前に辻堂東海岸に移植した8株は心ない人に盗掘されたという悲しい事もあり、大切にしましょうという看板を立てた。九根下公園にも移植できたそうだ。昨年の辻堂公民館まつりでは、活動の成果を発表した。他にハマボウフウを保護育成している宮城県名取ハマボウフウの会や同、七ヶ浜ハマボウフウの会等とも情報交換をし根よく育成に取り組んでいる。

 湘南みちくさクラブではハマボウフウの復活に参加したいという方の会員を募集している。「夢はかつての辻堂海岸のようにハマボウフウの浜をよみがえらせることです」

*湘南みちくさクラブ
問合せ 0466-23-2348 下沢
年会費 1,200円

(辻堂タイムズ2003年1月号・辻堂の仲間たち掲載)