第15回


宇久田進治さん (税理士・新町在住)


小さなことからコツコツと

 東京地方税理士会常務理事であり、税務、会計、経営支援、相続など税理士として27年の宇久田さん。経営の名医でもある。地域活動を地道に励む姿に胸を打たれる方が少なくない。お話しを伺ってみた。

 「中小企業や商店のコンサルティングで思うことは、諦めないで欲しいということです。商店街が苦労されているが、商店は、量販店と同じ土俵で競争するのではなくて、ちょっとした違いを何とかして出せればと思います。大型ショッピングセンターが進出し、1点集中型となり、実は便利さ、不便さが混在しています。でも日本は段々
変わってきています。顔の見えるつながりに価値を置いたり、ただ安さだけでないという気運が出てきています。ですから、小さいながらも自分のお店らしさ、会社らしさを出して欲しい。私も『本日開店の心』を思い出し原点に戻ってみることがあります。

並べ方が昨日と同じ、置き場所、盛り方も一緒じゃなくて、変えてみると新鮮です。お客様への役立ちを一考してみて欲しい。

 また、ボランティアは、自分の出来る小さなことからと、登下校の子どもたちへ道すがら声かけしたり、気がついた時のゴミやビンカン拾い等。ボランティアというものは、してあげるというより、こちらが頂くものが多いと思います。 『森林ボラン
ティア』は、青少年が事前に学習し、森の大切さを再認識する。達成感を味わうのを目的としています。この地区も、昔は松林や麦畑もあって生態系がずいぶんかわってきているんですよ。

 地域に望むことは、まずは『家庭』ですね。家族の役割をしっかりと。子ども達は勉強が忙しくて…でも、ちょっとしたお手伝いを担うことが大切ですね。家庭教育や親業について、もう一回思い直してみたいですよね、親の背中をみて育つというけれど。やってもらうことばかりでなく見方をちょっと変えてみることで、ゴミ出し1つから世の中は変わっていくと思います。

 社会構造も大企業中心というか、中小企業が皺寄せを受けているのは事実です。そういう格差も序々に、是正されていくと思います。 サービスにしても価格競争だけ追うと心地よさが損出する。楽しさや心地よさを培っていく工夫が必要な時代が来ていると思います。また、決して規模を大きくするのが良い訳ではない。大きくしたが為に、経費を取り戻す為に本意でないことをすることになる。

それよりは、他では味わえないモノを提供するとか。コンビニやファミレスも有る意味の限界がきています。反対に今何が求められているのかというとアナログ的なものだと思います。ITと両方あっていいと思います。

 ビジネスも常に見直しの連続ですね。環境に適応していくことが大切です。変えて
いくこと、変えることは何かスクラップアンドビルド的な考えが、いいと思います」。



宇久田進治税理士事務所所長
株式会社経営センターグロウ代表取締役
第二次世界大戦中に満州で生まれ、引上げ後明治地区に育ち、明治小、明中の卒業生。
小さい頃は、野球少年。
東京地方税理士会常務理事
法務省人権擁護委員
障害者施設苦情解決第三者委員
森林ボランティア活動推進

(辻堂タイムズ2006年11月号掲載)
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